K's SELF
'井川慶'本人からのメッセージをお伝えします。

2011/5/15

急遽先発に戻って from Trenton

2Aのトレントンで、1試合の中継ぎ登板、1試合の先発登板がありました。

まず、5月3日のポートランド・シードッグス戦の登板結果は、1点ビハインドの4回から3番手として登板しました。もともと好きではないデーゲームでしたが、しかもこの日は愛用のサングラスが壊れてしまい、スポーツ用のものではないサングラスを代用しての登板となってしまいました。

サングラスのことでなかなか集中できないこともあり、登板直後からコントロールが難しい状況で、先頭打者に四球、次の打者に二塁打と、いきなり無死二、三塁のピンチになってしまいました。さらに次の打者にも、一生懸命ストライクをとりにいったのですが、シングルで1点を与えてしまい、開幕から続けてきた無失点を途絶えさせてしまいました。

しかし、その失点後に思いきってサングラスを外してしまって以降は、打者9人に対し、一人の走者も許すことなく、無失点で凌ぐことができました。

そして、中継ぎ登板から2日後、次は先発で、という話を首脳陣からされました。先発投手がもともと手薄だったところに、また一人怪我人が出たこともあり、急遽、自分が先発にまわることになりました。もちろん、自分としては先発の方が気分的にしっくりきますし、自分に合った役割だとも思っています。しかし、気掛かりなのは、せっかく与えられた機会がデーゲームだということでした。

5月8日のアクロン・エアロス戦の登板結果は、4回、10安打、5失点、1奪三振でした。

この日は、他の選手から借りたサングラスをつけてマウンドに臨みましたが、やはりコントロールが定まらず、立ち上がりから苦労しました。初回、先頭打者に、自分では外角のスライダーがいいところに決まっているように思ったのですが、球審がストライクと判定してくれず、歩かせてしまうところからピンチが始まりました。2番打者にヒット、3番打者にもヒットされ、いきなり無死満塁。

ここで4番打者に、カウント3ボールノーストライクとしてしまい、その後3球ファウルで粘られてフルカウントとなりました。ここで真っ直ぐ勝負も考えられたのですが、押し出しは嫌だったので真ん中を狙うしかなく、ならば真っ直ぐよりもスライダーの方が打たれにくいのではないかと思い、スライダーを勝負球にしました。

ところがそれを痛打されて2点タイムリー二塁打。一死後、セカンドゴロの間にもう1点追加され、いきなり3失点してしまいました。2回も、先頭打者を内野安打で出塁させ、犠打で二塁に進塁されたあと、打ち取ったと思った打球がライン際を抜けてしまう三塁打とヒットで2失点。この日は、運も味方してはくれませんでした。

3回と4回も先頭打者を出す苦しい状況でしたが、ここは粘り強く抑えて無失点でした。75球制限があったので、4回までしか投げられませんでしたが、次回は、もっと長いイニングを、と思っています。

昨年もそうですが、ここ数年、ずっとデーゲームでの成績がよかっただけに、苦手意識は克服できたように思っていました。しかし、この2試合で、また少し悪いイメージが甦ってしまった気もします。ですが、次の先発はおそらくナイトゲームですので、しっかりコンディションを整えて臨みたいです。

自宅のあるニューヨークからトレントンまでは、車で1時間半から2時間ほどです。スクラントンより100キロほど走る距離が少ない分、移動は楽になっています。しかし、トレントンへ行くにはマンハッタンを横断しなければならず、いつも渋滞してしまうので、30分ほどはロスしています。運転はすっかり慣れましたが、マンハッタンの渋滞はいつでも嫌なものです。陽気もだいぶ暖かくなってきたので、ドライブも楽しみつつ、トレントン通いを続けていきます。