K's SELF
'井川慶'本人からのメッセージをお伝えします。

2019/6/27

甲子園での始球式。 from Kobe

相変わらずトレーニングの毎日を送っています。
ランニングを多めに、ウェートもしっかりやって、
メディシンボールで体幹を鍛えるなど、
与えていただく登板機会に備え、
体作りに励んでいます。

肩肘も投球間隔を開けすぎてしまわないように、
キャッチボールを定期的に行っていて、
そのため状態は今でも万全です。

もちろん、どこかの球団に属せているわけではないので、
試合で打者相手に投げられることはなかなかありません。
しかし、少年野球教室やイベントなどがあるため、
そこへ向けてトレーニングを疎かにしたくありません。

そして4月30日、阪神タイガースから、
平成最後の公式戦の始球式で投げてほしいと、
ありがたいオファーをいただきました。

もちろん快諾し、甲子園のマウンドに立つ機会に恵まれました。
甲子園はオリックス時代から久しく訪れておらず、
投げる前からとても懐かしい気持ちになりました。

室内練習場でアップしていたのですが、
阪神時代、ここでいろんなことがあったことを思い出し、
胸がいっぱいになりました。

打者が立つこともなく、たった一球だけなので、
緊張することはありませんでした。
満員のスタンドを目にすると、とても気分がよく、
ファンのみなさんからたくさんご声援もいただき、
阪神時代のことが昨日のことのように感じられました。

当時はメジャーリーグに挑戦したいという夢があり、
ファンとの間にも気持ちの行き違いもあったと思います。
でも、この日は、懐かしい縦縞のユニフォームに袖を通し、
背番号29を背負った自分を、
ファンのみなさんはとても温かく迎えてくださいました。

球を受けてくださったのは、現監督の矢野さんです。
場内アナウンスが、2003年に球団史上初となる、
最優秀バッテリー賞受賞したコンビと紹介してくれました。
平成最後に、いい思い出をいただきました。

試合前にもかかわらず、
矢野さんがミットを構えてくださったことに、
感謝の気持ちで投げさせていただきました。
残念ながら球はうわずってしまいましたが、
懐かしい人にも会えましたし、ファンとの交流も含め、
とても楽しい一日になりました。

これからもイベントが続きます。
7月29日には、「サントリードリームマッチ2019」が、
東京ドームで開催されます。
その「ドリーム・ヒーローズ」球団の一員に選んでいただけたので、
次のマウンドは東京ドームになりそうです。

球速にしても、制球にしても、
まだまだ井川は現役でやれるというところを、
多くのみなさんにご覧になっていただけるよう、
これから約1カ月、真剣に厳しいトレーニングを自分に課していきます。
ぜひ、応援よろしくお願いします。