K's SELF
'井川慶'本人からのメッセージをお伝えします。

2010/7/7

突然の先発登板 from Scranton

6月23日のポータケット・レッドソックス戦の登板結果は、1回1/3、4安打、1失点、2奪三振でした。

先発投手が早い回で崩れたときなどのロングリリーフが、いまの自分に与えられている役割ですが、なかなか登板機会がまわってこないため、正直、調整が難しい面もあります。しかし、登板機会は、自分でコントロールできない部分なので、なんとかうまくやっていくしかありません。

この日は、先発が6失点したことで、6回から自分が投げることになりました。登板直前に、味方打線が同点に追いついたことで、緊迫した場面でのマウンドになりました。

中継ぎにもようやく慣れてきて、気持ちの持っていき方に余裕が生まれてきました。久々の登板でしたが、真っ直ぐのスピードはそこそこでも、狙ったところに投げられたので、カウント負けもしませんでしたし、普段どおりに自分のピッチングができてほっとしました。

先頭打者と次の打者を2者連続三振のあと、ヒットを1本打たれましたが、捕手が盗塁を刺してくれて1イニング目は無失点。2イニング目は、2死3塁から、内角真っ直ぐをライト前に落とされて1失点し、残念ながらその1点で負け投手になってしまいました。

7月28日のロチェスター・レッドウイングス戦の登板結果は、5回2/3、4安打、3失点、3奪三振でした。

この日の試合の50分前、クラブハウスでリラックスしていたら、いきなり、先発してほしいと、首脳陣に告げられました。冗談かと思っていたら、本気だというので、急いで用意をして、マウンドに臨みました。もちろん、気持ちの面でも、体の面でも、準備万端とはいえませんでしたが、なんとかまにあわせることができたという感じです。

初回、3番打者に、ストライクを取りにいった外角高めの真っ直ぐをホームランされて1失点。2回は、四球の走者が三塁まで進み、内野ゴロの間に1失点。しかし、3回の2死1、2塁のピンチを切り抜けると、そこからは4回から6回までで、四球の走者を1人出しただけ、という内容でした。

スライダーがよかったですし、その他の球種もまずまずで、ポップフライが4つと、自分らしい投球ができた部分もありました。試合50分前に先発を告げられたことを考えれば、久々に長いイニングを投げられましたし、6回まで大量失点などせずにゲームを作れたことは、合格点だったのではないかと思っています。

さて、サッカーのワールドカップも決勝トーナメント、いよいよ佳境です。日本代表のパラグアイ戦は、テレビの生中継で観戦しました。どちらも守備的で、1点取った方が勝てると思っていましたが、結果はPK戦。
ボール支配率では相手に上回れながらも、一生懸命走る日本代表選手の姿から、なんとしても勝ちたいという、必死さが伝わってきたナイスゲームでした。

PK戦は、ポータケットへの移動中に、通訳さんが携帯電話の画面で見て、結果を知らせてくれました。
残念ながらベスト16での敗退となってしまいましたが、これで日本代表も、決勝トーナメントでPK敗退という、過去に強豪国が体験してきたつらさを味わえるまで、ステップできたのかなと感じました。

日本代表は、ワールドカップ前の戦いぶりから、かなり非難などもされていたようですが、自分は、グループ2位での決勝トーナメント進出を予想していました。これからも、4年後のワールドカップへ向けて期待したいです。